2006年04月14日 EU人事・機構

欧州委員会:糸状菌汚染で域内市場総局が避難

シーム・カラス
© European Community, 2006
欧州委員会のシーム・カラス委員(行政機構担当)。「現在の段階では、私たちの職員たちに、ありうる健康上のリスクを受け容れさせることはできません(in der Zwischenzeit bin ich nicht bereit, ein mögliches Gesundheitsrisiko für unsere Mitarbeiter zu akzeptieren)」。

欧州委員会は、中央ヨーロッパ時間10日、糸状菌汚染が発覚したコルタンベール通り100番(Avenue de Cortenberg)の庁舎を引き払う決定を行った。この庁舎では、域内市場総局の250名の職員が働いていた。

欧州委員会によれば、この庁舎は賃貸で、2005年の夏頃から水漏れの被害を家主に訴えていた。さらに、2006年2月には、電線が糸状菌に汚染されていることが発覚した。糸状菌には、発癌性があるとされている。今後、空気の質に関する調査も行われるという。

空気の質に関する調査の結果はまだ出ていないが、欧州委員会は、職員たちの健康被害が起こる可能性を未然に防止するため、庁舎を引き払うことを決めた。家主に対しては、正式な書面を送ったという。また、希望する職員には全員医師の診察を提供し、調査結果などの関係する情報は分かり次第すぐに職員にも伝えるという。

域内市場総局の今後については、イースター休み明けに、長期的な対策を練るという。